『飯田家の最期』

ではここから個別作品の感想をば。
おいおい、もう二ヶ月経ったぜ?というツッコミをした奴はあとで体育館裏にきなさい。
謝るから。
とてもすばらしい作品でした。
一つの家族が終焉を迎えようとするとき。
それを繋ぎとめるのは愛とか何だとかそんな大層なものではなく。
箸とか鍋とか。
そんな些細なものだったりするのでしょう。
そんな中で僕の演じた『剛志』は、「降り注いでいた大切なものに気づけなかった男」なのだと思います。
だから「与えられないなら」自分で何とかするしかなくて。
一人の世界に閉じこもってしまった。
今回の登場人物たちは決して交わらなかった。譲らなかった。
でも、それでも。
やっぱり一つの食卓を囲めば家族なのだと。
お客様がそう感じる作品に出来ていたら幸いです。
まぁまたオデは飛び道具でしたが。
楽しかったですよ、ええ。

『全てのために、ただそこに居る事』

この公演では、たくさんたくさん失いました。
でも、たった一片。
この手に握れたものがあると思います。