ローズ・トゥ・ロード『さよならの城』

そして帰宅。
タッチアンドゴーでセッションへ。
……最近二日に一回しかまともに睡眠が取れてない気がするが、気にしない。
声をかけたのが唐突だったのですが、お二人も集まってくれました。
超感謝です。
集まってくれたのはマイミクのアツシさんと秋水さん。
せっかくなので、やったことのないゲームをしたいとのこと。
という事で、最近また熱が上がってきたRtLの名作シナリオ『さよならの城』をプレイ。
二人ともにタトゥノ・メノンをやってもらう*1
以下にダイジェストを。
*ネタばれ含む。注意されたし。
◆◆◆
いまだ語られざる物語であるがゆえに。
いまだこの物語を知らざるものに、語り伝えるのは罪であろう。
しかし私はその一時の言の葉を。
ここに記さずにはいられない。*2
◆◆◆
暗い部屋で目覚める二人の男。
一人はみすぼらしい格好の少年。一人は貴族風の格好の男。
そして、宝石の中に閉じ込められた一人の少女。
彼らは“全てを”忘れている。
男「君はだれだ?」
少年「わからないよ」
少女「あなたこそだれ?」
◆◆◆
かつて全てを統べしもの。
その残影と彼らは出会う。
貴族「教えてくれ、俺はだれだ?」
王「それはおぬしが決める事だ」
◆◆◆
王は頼む。
自らの屍とともに眠る、悔恨の発見を。
少年「よし、任せとけって」
王「いつ以来か。心から笑ったのは」
◆◆◆
彼らの友、賢者と騎士。
その屍との再開。
賢者「あなたは私の死を語ってくれるのですね。こんなにうれしいことはない」
騎士「さあ、早く行くのです。せめて最後は騎士らしく、誇りある死を」
◆◆◆
遥かな時を隔てなお、恨みを帯びたもの。
忠節を裏切られ、全てを失ったものの魂。
魂「私はどうすればよかったのか?恨みを抱かず、どのようにしていられたのか」
男「悲しめばよかったのだ」
◆◆◆
はるかな時を隔てなお、呪いを帯びたもの。
忠節を守り続け、居場所を得たものの心。
少年「あんた、一体何に縛られてるんだ?窮屈じゃないのかその場所は」
心「少年よ、汝はいまだ忠節なるものを知らず。守るべきものを得れば、自ずとわかるものを」
男「彼はやがていずる小さな芽だ。いまはただ、時を待つのみだ」
心「では少年よ、我は土となろう。その小さな種が、やがて大きな幹となるように」
◆◆◆
人の心を越え*3、真実に迫るもの在り。
男は“黒い犬”と邂逅する。
男「教えてくれ。この悲しみの原因はなんだ」
黒い犬「私だ。……それが私には悲しくてならない」
◆◆◆
思い出しても大切なものはなく。
恨むことも、哀れむ事も出来なかった男の決断。
少女「ごめんなさい」
男「これは焼印だ。お前の撒いた悲しみを、俺はお前に焼き付ける」
◆◆◆
全てを思い出す、全ての人々。
少女と少年は最後の決断を下す。
少女「私が歩けば世界は滅びる」
少年「だったら俺が足になるよ。一緒に歩いていこう」
◆◆◆
蝶が十年生き、息絶えた暗闇の中。
男と黒い犬は向かい合っている。
黒い犬「君はもう、運命を動かす事は出来ない。永遠に運命の輪の外だ。さあ、君は如何なる“例外”になるか?」
男「悲しみを喰らうものに」
◆◆◆
そして。
この世界にまた一つ魔族が生まれ。*4
少年と少女は旅立った。
◆◆◆
少女「思い出したわ、私の名前。優しい父と優しい母が、心を砕いて付けてくれた名前。私の名前は……」

*1:RtL独特の魔術。「風に絵を描く」祈りの奥義。ランダムにカードを四枚まで引いて、魔術を“創る”。今日は竜巻を起こせても、明日はそよ風すら起こせない。僕が愛してやまないシステム。

*2:訳:ネタばれなレポですが、本当に面白かったので書かずには居られないのです。

*3:PL「マスター、タトゥノ“七枚”手繰りたいんだけど」GMは何も言わず許可した。

*4:この世界の魔族は“例外”という意味を持つ。人の使えるはずのない“五枚以上のタトゥノ”を使った彼は、もう人ではなかった。