カッコウの巣の上で。

カッコウの巣の上で。
それに続く言葉を考えてみた。
カッコウの巣の上で『死ね』。
ネガティブな意味では無く、そのような感想を持った。
劇中、精神病者たちに生きていく力を与え続けていくマクマーフィ。
彼は誰よりも自由であった。
患者達にとって、誰よりも彼は英雄であった。
故にまた。
『その通りに死ななければならなかった』のだ。
それは自分の生き様への責任といってもいいかもしれない。
人生とは落下である。
生まれ“落ちて”から死に“着地”するまでの。
だからチーフが彼を殺した時。
僕は喝采を送りたかった。
『ウルトラCだ!!』
そう叫びたかった。
きっちりと着地して見せたのだから。
そしてビリー。
彼には最大の共感を捧げる。
彼もまた、自分らしく生き、自分らしく死んでいった。
たとえそれが、自己嫌悪に彩られた死ではあっても。
だから正確に言うならば、題名に続く言葉はこうだろう。
カッコウの巣の上で『“生きて”死ね』
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я чайка(ヤー・チャイカ)=私はかもめ。
カッコウの巣の上で。
カモメは上手に叫んで見せた。
俺は……ハエで良い。