無煙(無縁)

取り敢えず葬儀も全部無事に済んだ。
みんな泣いてた。
僕は泣けなかった。
僕には泣く資格はない気がして。


柩に釘を打ちつける音だけが、やけに大きく聞こえた。


焼いた釜は先日出来たばかりらしく、今日が始めての使用だそうだ。
親父達が奮発したのだろう、一番高い釜だそうだ。
そういうのって、そういう格付けってやっぱり厳然と存在している。
嫌になるけど。


嫌になるといえばもう一つ。
住宅地に近いせいか、最新技術で釜からは焼く時の煙が出ないらしい。
そういえば煙突もなかった。


それが一番、嫌だった。


追記(どうでもいいこと)
姪があまりにも泣きじゃくるので背中をさすって挙げたら嫌がられた俺二十四歳の冬いかがお過ごしでしょうかってあれ?兄貴とかだと体預けたりしちゃってたのになんでなんでなんでこんな素敵めがねがキラリンコなのになんでなんでなんで?


ああ、


キモオタだからか。


寝マース。